英単語ターゲットシリーズのご紹介
ターゲットシリーズは最も多くの高校生が利用している英単語テキストです。
シリーズは英単語ターゲット1200、1400、1900の3種類が市販されています。
どれか1冊を購入すればよい、というようなテキストではなく、
「進級式」テキストになっているといったほうが良いでしょう。
最初は中学レベルの復習を、次は高校基礎単語を勉強して英検レベルで何とか2級まで取得しましょう!
最後は早慶レベルの難易度の高い英語にも対応できる単語力を身につけましょう!
というような構成です。
英単語ターゲット1200 改訂版
- 価格 : 990円(税込)
- 発売日 : 2020年01月23日
- ISBNコード : 9784010346488
- 図書分類コード : 7382
- 本冊 : 新書判 / 496ページ / 3色刷
- その他 : 赤セルシート付
ターゲットシリーズの入門本のような立場の1冊です。この1冊で高校受験で扱われている単語も網羅しています。また高校に進学した後も使える1冊ですが、なんと!英検準2級を取得しようとお考えの学生にもこのテキストは最適です。
① 高校入試で出題される単語を網羅している
② 高校1年生の基礎単語を掲載している
③ 英検3級レベルに最適ではあるが、準2級も何とか取得できるレベルである
上記のような性質を持つテキストになっています。
この程度の説明はどこのサイトでも書かれていることですが、実際に使ってみた物だけがわかる事実、それは・・・
熟語が掲載されている!
ということです。
本書によれば、
出題頻度順に単語データを並べなおしてそこから高校必須レベルの1700個の単熟語を英語専門家チームで選び出しているらしい。そして1700個の単語をどのようにして選び出したのかというと、高校・中学校の教科書を分析した頻度データを参照したり、CEFRを指標の一つに加えたりして精度を高めているらしい。
セクションが5つに分かれている。
- セクション1:中学で習った単語200語・・・この後に熟語が50個
- セクション2:基礎を固める単語300語・・・この後に熟語が60個
- セクション3:テーマで身につける単語500語・・・この後に熟語が60個
- セクション4:語法で覚える単語200語・・・この後に熟語が60語
- セクション5:入試によく出る単語200語・・・この後に熟語が70個
見てもらうとわかるように、「ターゲット1200」という名前なのに、掲載されている単語は
1400個ある。
さらに英熟語が300個も掲載されている。
「おっ!これはお得じゃないか!」
そう思いますよね。では本当にお得なのだろうか?ちょっとだけその中身に触れてみよう。
<セクション1>
こちらは本当に中学校で習った単語だ。試験に出てくる頻度が高い、よく目にする単語が勢ぞろいだ。
そのあとに掲載されている英熟語50個も中学レベルの熟語だ。
中学の基本から単語の勉強をしなおすにはちょうどいい感じだ。
<セクション2>
こちらはさすがに高校内容と言いたいところだが、中学で習った単語も載ってる。名目が「基礎を固める」なので中学で習ったとしても中学の教科書で目にする機会が少ない単語も掲載されているんだろう。
そのあとの英熟語も中学で習ったという熟語も混在だ。
<セクション3>
「
家庭・生活」関連、「
飲食」関連、「
文化・娯楽・スポーツ」関連、「
自然・生物」関連、「
人間・身体」関連、「
感情・性質」関連、「
言語・伝達・教育」関連、「
技術・資源・宇宙」関連、「
経済・社会・政治」関連、の単語が500個掲載されている。中身を見ると結構目にする単語ばかりだ。ここまでしっかり単語が頭に入っているならば英検なら3級は合格レベルに達するだろう。
そのあとの英熟語を見てみるとさすがに高校内容だ。
<セクション4>
「語法で覚える」とはどういうことか?と思って見てみると、文法を踏まえた説明がなされていた。
例えば「動詞の用法」関連では、S+V+Cや、S+V+Oなどの文型に関連した単語が掲載されている。S+V+O+Cのセクションではmakeやcallなど中学で学習した内容も出てくる。ただし、文法事項は高校で学習する内容がメインなので原型不定詞や無生物の主語を伴う動詞などが掲載されている。
そのあとの熟語も語法が関係しているのか?どうもそのようだ。ここも中学でお目にかかったような熟語が並んでいるが、さすがに高校で習う熟語もある。
<セクション5>
「入試によく出る200語」なのだが、確かによくお目にかかる単語ばかりだ。単語帳ばかり見ているので「ついこの間、これ見たよな」というものが多いのだが、掲載単語は1900のセクション1に掲載されている単語のように思うが、順番はまったくバラバラだ。さらに関連語が並んで掲載されている。例えばincreaseの次にdecreaseみたいな感じだ。全部が全部そうではないのだが比較的とっつきやすいと思う。
熟語も入試でよくお目にかかる熟語だ。うまく作られている。
結局、この「ターゲット1200」というテキストは1200と言いながら掲載されている単語は1400語で、英熟語が300個も掲載されている。
英語が苦手というよりも「苦手になる前にこのテキストで楽しく単語を覚えましょうね!」というコンセプトのように感じた。実際にはこのテキスト全シリーズに音源が無料でついている(購入者のみPASSがわかる)。
デメリットもある。
このテキストだけで本格的な大学入試の対策はできない。1400シリーズの習得が必要だ。そして難関大学を目指すのであればその上の1900シリーズの習得というように構成されているように思う。そういう目線で1400シリーズと1900シリーズのレビューを書いてみた。
英単語ターゲット1400 5訂版
- 価格 : 1,210円(税込)
- 発売日 : 2020年01月23日
- ISBNコード : 9784010346471
- 図書分類コード : 7382
- 本冊 : 新書判 / 400ページ / 3色刷
- その他 : 赤セルシート付
1200シリーズよりも ちょっとだけ扱っている単語量が多いのですが、ただ単に多いのではなく、目的があって1400個の単語を掲載されています。その目的は・・・
① 英検準2級から2級の合格を目指す
② 中堅大学(関西なら産近甲龍)の受験を目指す
この2点に適しています。
英単語ターゲット1900 6訂版
- 価格 : 1,210円(税込)
- 発売日 : 2020年01月23日
- ISBNコード : 9784010346464
- 図書分類コード : 7382
- 本冊 : 新書判 / 528ページ / 3色刷
- その他 : 赤セルシート付
ターゲットシリーズの最上位版となります。 これまでのシリーズでは扱っていない「専門的な単語」を取り入れています。例えば最近ではネット用語が氾濫していますが、そのネット用語も登用されています。「web」などがその一例ですね。
システム英単語シリーズのご紹介
システム英単語シリーズは、「システム英単語Basic(1500)」と「システム英単語(2000)」の2バージョンを世に排出しています。
システム英単語(2000)
システム英単語シリーズの基幹的な1冊です。
大学受験の英単語を学習するうえでターゲットシリーズと販売数を競い合っている1冊です。
この1冊で
① 大学共通テストレベルの英単語はカバーできます。
② 英検2級取得は可能です。
<5訂版 改訂ポイント>
システム英単語の改訂ポイントをいんようしますと
今回の改訂では 、最新の大学入試問題に加えて、中高の教科書全種類、各種CEFRの語彙レベル、各種民間試験の入手可能なすべての公開資料や過去問などを全調査し、基礎的なレベルから順序良く配列しました。
という記述があります。
駿台文庫のただならぬ全力態勢を感じます。
さらに、このテキストを作成するにあたり、使用したデータは以下の通りです。
- 大学入試問題延べ10,000回分(25年分)
- 7種の民間試験の入手可能なすべての過去問題・公式問題集などの公開資料
- 各種CEFRのWord List
- 全国の国公立・私立高校入試問題(10年分)
- 最新版高等学校検定教科書8種
- 最新版中等学校検定教科書6種
- 新聞・雑誌・書籍・シナリオ・ドラマ脚本など約4億語のデータベース
これだけのものを使用して作成されているので信頼性は抜群です!
大学受験のための1冊、英検2級のための1冊としてお勧めの1冊です。
システム英単語Basic(1500)
システム英単語(2000)のBasicバージョンとして市販されている1冊です。
ある事実を知るまでは、このテキストは高校入試から高校1年生の基礎英単語学習用のように扱ってきました。
今回は、その「事実」をここで表明します。
※既にご存じの方も多いですがご了承ください。
まず、このテキストの改訂ポイントの紹介です。
今回の改訂では 、最新の大学入試問題に加えて、中高の教科書全種類、各種CEFRの語彙レベル、各種民間試験の入手可能なすべての公開資料や過去問などを全調査し、基礎的なレベルから順序良く配列しました。
ん?どっかで見たような文言が並んでいますね。
システム英単語ですから当然と言えば当然です。
同じデータを参照してテキストは作成されているので、2000もBasic1500も違いはないですよ、というアピールでしょうか。
ただ、2000シリーズには掲載がある「英語の先生方へ」という項目が削除されています。
その代わり、2000シリーズには掲載されていない、「Introduction」という項目が追加されており、中学校で習った表現や単語の一覧、更には、that節の文法説明、不規則動詞の活用表が掲載されており、明らかに中学生(特に中3)にも利用可能なつくりになっていることをアピールしています。
さらにStage1の単語レベルは、高校受験内容がメインのつくりになっています。
だからこの「システム英単語BASIC」は、高校受験を控えている中学生や、高校に入学したものの、英語だけは苦手という生徒に向けて作られたと考えられます。
<ココがこの本の隠れた事実>
それが証拠にこのテキストは、Stage1に掲載されている350個の単語は中学内容(厳密にいえばP108までは中学内容)で、Stage2以降の単語は2000シリーズのStage1とStage2に掲載されている英単語がそのまま1200個、順番も2000シリーズとまったく同じ並びで掲載されています。
ではどっちを買えばいいの?
という問題に直面しますよね。
2冊買うと損した気分になりますが、実はこれがテキスト編集者の意図が現れた部分ではないかと判断します。
2000シリーズと1500シリーズではダブり単語が1200個ある。
でもこの1200個は大学受験はもちろん民間検定試験でも必須の単語1200個何です。
シリーズとして2冊購入してもらうことで、この1200個の単語を確実に覚えこんでもらおう!
こういう意図があったのではないか。
理にかなった学習方法であると判断します。
システム英単語シリーズを購入する際は
① 高校入試から利用できるので中学3年生にはBASIC1500シリーズをお勧めします。
② 高校1年生は、英検3級取得者は2000シリーズ購入をお勧めします。
③ 高校生で英検3級取得していないけど、将来、産近甲龍以上の大学受験を目指すのであれば、2000シリーズを使って学習をすることをお勧めします。
その他の英単語テキスト
上記の2シリーズに割って入って来るテキストもだんだんと頭角を現し始めています。
DUO 3.0
こちらも人気の英単語テキストです。
データベースシリーズ
単語テキストのまとめ
シェアを二分する「ターゲットシリーズ」と「システム英単語」
更には、この2シリーズに割って入ってこようとする新勢力。
どれがいいのか?
悩みますよね。